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第11章ー前編 テーマを見据えて投資をする? テーマ投資・テーマ株に挑むには?


だんだんと、株式投資のことについての見識を深めるモネなのだが、もう少しわかりやすいものはないものだろうか?と悩んでいた。

そんなモネはある日、ネットを見ているとあるキーワードに出会った。

その言葉は「テーマ投資」と「テーマ株」というものだった。

想像を巡らせてみると、なんとなくその内容が理解できるこの言葉。

だが、実際問題、現実問題としてこの投資をするならば、もう少し理解を深めなければ、「怖い」と考えたモネ。

またまた、ブルベア先生を訪ねるのであった。


テーマ投資・テーマ株って、なんだろう?

B:
なになに、今日は、テーマ投資について知りたいんだな。

M:
はい、そうなんです。調べて見ると、テーマ投資・テーマ株というのが気になってしまって…。

一体、どんなものなのでしょう?

B:
ニュースやテレビなどで、世の中をにぎわせている話題性の高いテーマに関連した投資のことが、テーマ投資・テーマ株などと呼ばれているんだ。

M:
もしそうなら、この間、株の情報マガジンで、
「注目のテーマはこれだ! この銘柄をチェック!」
という特集をやっていました。

あれもテーマ投資ってことになるのかな。

人工知能とかドローンとかインダストリアル・ロボット、とか流行りの業界が紹介されてましたけど…。


B:
おやおや、モネはなかなか情報感度が高いのう。

まさにそのことだ。テーマ投資とは、最近話題のテーマや注目が集まっているテーマなどに投資をしていくことを指すんだ。

そして、これは投資家の間では、1つの投資の手法として、一般的なものにもなっているものだ。

M:
なるほど、じゃあ、つまり世間で話題になっているものに注目してみて、世の中で一番流行ってそうなものに投資をする癖をつけたらよい、ってことなんですね!

B:
そう早まってはいけないな。

まず、すでに流行ってしまっているものだと、そこからそのブームは衰退してしまう可能性もあるだろ?

だから、そうではなくて、今後、そのテーマがビジネスの構造、産業構造を大きく変える可能性があって、利益を生み出す可能性があることに注目してみるんだ。

M:
む、難しいですね。

そもそも、「ビジネスの構造」とか「産業構造」と言う言葉がとっつきにくいんだよなぁ…。

B:
たしかに、簡単なことではないな。むしろ、難易度は高いかもしれない。

ただ、予想を1つの会社、1つの銘柄に焦点を合わせて、

「この会社はくる!なぜなら、〈Xフォン20000〉と言う製品を半年後に出して、今から雑誌でもネットでも話題を独占していて、注目が集まっているから!」

という予想は立てられるだろ?

M:
あ、はい。それは、なんとなく、まだまだ初心者のジブンでも考えられることです。

B:
それができれば、この思考回路を少し広げて、ジャンルとか業界というくくりで捉え直してみるだけのことなんだよ。

例えば、「電気自動車」が話題になっているとしようか。

世の中では話題になっている、でも1社には絞り込めない。自動車メーカーAも、自動車メーカーBも、自動車メーカーCも、みんな電気自動車の研究と開発はしているからな。

もちろん、細かく見てみたら、多くの点での違いはあるのだろうと思うけれど。素人には、どの自動車メーカーの、どの技術が秀でているのかわからない!ということがよくあるな。

M:
たしかに、そうですね。そんなときに、テーマという 1つの軸があったら、これは助かるかもしれませんね。

B:
そうなんだ。このことは、後で詳しく説明するつもりだが、分散投資ということにもつながっていくんだ。

分散投資というのは、投資対象を分散させることで、リスクを減らす投資方法のことだ。

つまり、1社だけに的を絞って投資するよりも、数社に投資先をばらけさせる。

「これはくるかもしれない!」というテーマや、それに関係ある株銘柄の情報を収集することも大切だ。

今後、どのテーマが上昇する可能性があるか?このテーマの波をつかめるか、つかめないかで、実は株式投資のパフォーマンスというのは大きく変わってきたりもするものなんだ。

M:
ふぅーん。そうなんですね。
(いやあ、なんだか、複雑になってきちゃったな。そもそも投資の世界がイヤなのは、専門的な用語を使いすぎるところなんだよなぁ…)

具体例で「テーマ投資」「テーマ株」を理解する

B:
なんだなんだ。さては、あんまり理解できてないな。

では、具体例で説明してやることにしようか。

ここではITというテーマを例に取って見よう。

例えば、検索エンジンの世界最大手の会社が、20世紀の終わり頃にできた。たった20年前のことだ。

また、今では世界最大手の、ネット通販会社の会社もその頃にできている。

そんな具合に、同じく20年前、IT業界には、あれやこれやと雨後のタケノコのように色んなIT会社が立ち上がったわけだ。

M:
あ、それは、もちろん知っています。ジブンだって投資を学びはじめてからは、過去を振り返ってみては後悔しています。

あの頃、ITの会社に投資しておけば、今頃、ぼくの資産は何倍にもなってウハウハだったのになって…。なんて、ジブンは未熟者なんでしょうね。「IT、くるぞ!」って、みんな言っていたのに…。

B:
早とちりはいかんな。それは未来である今の時点から振り返って、はじめてわかることなんだ。

あのあと、ITネットバブルというものが起こったのを、モネだって聞いたことがあると思う。

つまり、ダメになって潰れてしまったIT企業、無価値になってしまったIT銘柄が沢山あったということだ。

つまり、その裏には、大損をしてしまった投資家たちが沢山存在しているんだよ。

モネは、何百何千とあったIT企業から、生き残ったIT企業の銘柄を選ぶ眼を持っていたと言えるかね?

M:
そ、それは。言えないです。

B:
そうなんだ。多分、その頃のモネじゃ、ダメな株を当てずっぽうで買ってしまっていただろうな。

しかし、だ。モネが成長して、ちゃんと情報を収集して先を読んでテーマという軸に沿って、分散しながら投資できるようになっているとしたら、どうだろう?

M:
分散して買っていたら、ダメになる銘柄もあるかもしれないけど、大化けする銘柄もあるかもしれません。

つまり、ぼくの投資先が、もし大化けしていたら……。

うわっ、想像したら未来に希望が湧いてきました。

B:
モネ、いいぞ、その調子だ。で、話を元に戻すことにしようか。

つまり、今の例でいうと、ひとくくりのテーマがIT、点としての銘柄が今をときめく数々の銘柄、そして、そのテーマの中には潰れてしまった数々のIT銘柄も含まれていたわけだ。

点で考えると、難しいものも、テーマで考えると、グッとわかりやすさが増すわけだ。

何しろ、テーマになると、その分野の潮流も銘柄同士の関連性も大きな眼で捉えられるようになるからな。

M:
なるほど!テーマ投資、テーマ株、これは初心者のぼくにはうってつけの投資方法かもしれないな。

でも、じゃあ、実際に、テーマ投資・テーマ株という方法で株式投資をやりたい!ってなったら、どうすればいいんだろう?


全て自前で挑む「テーマ投資」

M:
ジブンはどちらかと言うと、クリエイティブですから、なにかテーマを自分で見つけてきて、オリジナルな感じで、テーマ投資ってやつにチャレンジしたい気分です。

B:
なるほど、その気持ちはわかる。

だが、最初に言っておこう。それは初心者には向かない投資になるだろうな。

M:
えっ、どういうことですか?テーマを決めるアンテナ感度とか、決断力がないって言っているんですか?

B:
いや、そうじゃない。

テーマを決めることくらいはできるだろう。しかし、無数にある個別銘柄の何を買えばいいか、モネは判断できるのかな?

M:
うーん。たしかに。そう具体的なことを言われると、とても難しい気がします。

B:
そうなんだ。個人投資家が、全て自前でテーマ投資をしようとすると、おおよそ次のようなことが必要になってくる。

1)テーマを決める
2)テーマにあった銘柄を、関連性・関連度などの観点からどんな銘柄があるか見る
3)これから伸びそうな銘柄を見つける
4)テーマに沿った銘柄をさらに分析して良いと思えば良きタイミングで買う

まあ、ザッとポイントになるのは、上のようなプロセスだろうな。

どうだ、モネ、これを知ってどう思う?

M:
いやあ、これは、ジブンにはとてもとても無理です。

B:
よく自分のことをわかっているじゃないか。

一個人投資家がテーマ投資・テーマ株に取り組むには、情報収集、情報分析、自己判断をしなければならないから、それ相応の勉強が必要になる。

M:
でも勉強だけなら、今、ジブン、頑張ってますから!

この調子でもっと知識を増やしていけば…。

B:
まあ、そこは否定はせん。ただ大きな問題がある。

個別銘柄を買い集める形で、テーマ投資をしようとしたら、かなりの資金、元本が必要になってくるんだ。

なぜかというと、個別株を買う場合は、取引所においての株取引だと、1口100株という売買での最低単位の単元株数が決まっているというものだ。

M:
え?もう少し詳しく教えてください。

B:
例えば、1株1,000円の銘柄だとすると、1銘柄100株で100,000円が必要になってしまうわけだ。

たった1銘柄にそれだけの費用が必要になるわけだから、いくつもの銘柄を合わせてできるテーマ投資だと、相当な額が必要になることがわかるだろう。

M:
うわぁー。そう考えたら、ジブンのなけなしの元本じゃ、とってもテーマ投資・テーマ株なんて、できないわけですね。

せっかく希望を見出したと思ったのに。ああ、残念で仕方がないです!


B:
うむうむ、きっとガッカリすると思っていたよ。

きっと、そんなこともあるかと思って、他にできるテーマ投資・テーマ株の方法を教えておいてやることにしよう。

M:
えっ、そんな方法があるなら、ぜひ、聞きたいです。

B:
うむうむ。そうだな。
しかし、このテーマ投資・テーマ株については、もう少し腰を落ち着けて話してやりたいから、続きは明日することにしようか。

M:えー、なんだか、不完全燃焼ですけど…。でも、消化不良よりは、いいかもしれません。明日、またよろしくお願いします。

テーマ投資とテーマ株を知ったモネは、何だかグッと投資というものに魅力を感じはじめていた。

なぜなら、そこにはストーリーというものが存在する気がしたからだ。

時代のストーリーを感じ、技術やサービス、プロダクトのストーリーを感じ、会社毎のストーリーを感じながら投資をする。

今まで、数字とか、根拠とか、論理ばかりを気にしないといけないと思っていたものに対して、「テーマ投資」なら、もっと自分の感情や感覚、好きや好奇心が活かせるのでは? と想いを巡らせた。

果たして、モネは明日、どんな話を聞けるのだろうか?

つづく

【 資産運用の図解教室 の 目次 】

第0章 お金を増やす、ということ 。
第1章 「投資」による「資産運用」って、なんだ?
第2章 投資で得られる未来?ー前編
第3章 投資で得られる未来?―後編
第4章 投資をすればお金は増えるの?
第5章 投資って、危険なの!? 〜リスクとリターンのお話
第6章 今の時代を考えると、預金?それとも投資?  
第7章 投資の種類のお話 〜前編〜 投資のいろいろ
第8章 投資の種類のお話 〜後編〜 投資のいろいろ
第9章 投資に使うお金? 余裕資金って、なんだ?
第10章 投資で「人生のお金」を設計する?
第11章ー前編 テーマを見据えて投資をする? テーマ投資・テーマ株に挑むには?
第11章ー後編 テーマを見据えて投資をする? テーマ投資・テーマ株に挑むには?
第12章 ロボットが投資のお手伝いだって?〜ロボアドのお話〜
第13章 株式投資ライフをはじめよう
第14章 株を買う・売るってどうやるのかな?
第15章 株式の銘柄とチャートってなんだろう?
第16章 自分の株式投資のスタイルについて考える
第17章 株価以外の「株の価値」?その良し悪しを見極められる指標って?
第18章 誰かの一言で、株価が動くの?
第19章 株の分散投資って、どういうこと?
第20章 資産運用って、結局のところ、まとめるとなに?

イラストレーション/浜畠かのう

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