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第3章 投資で得られる未来?―後編|資産運用の図解教室

投資でお金が増えるイメージを持つときに、重要なのが「複利」という言葉を学んだモネ。

「雪だるま式」にも似たお金の増やしかたがあることを知り、ウキウキしているモネなのだが、成功者たちの具体的な例を聞かないと、まだ行動への勇気はわいてこないのであった。

そこで、ブルベア先生はモネに、複利の恩恵を受けた3人のお話を語り始めたのであった。

3人3様の資産運用


M:
今日は、成功者たちの話を聞けるということで、ウキウキしています。

B:
よし、任せておけ。

ここでは、あんまり話がこんがらがらないように、「8%」という数字 で、資産運用をした3人を紹介をすることにしよう。

1つ1つの話には、教訓があるからな。よく聞くように。

M:
はい!

B:
うむうむ。なかなかよい返事だな。それでは、いくか…。

例1)
時間を味方につけて
1000万円にした
25歳の会社員カスミの話


あるところに、老後の安心のために60歳までに1000万円を貯めたい、25歳会社員のカスミさんという人物がおりました。

彼女には、これまで一生懸命に貯めた100万円がありました。

この100万円は、「稼ぐこと」と「節約すること」で貯めたお金です。

しかし、このカスミさんは、ある日、白く輝く光の玉の夢を見ます。

その光の玉は、「投資をしたら、もっと楽に、もっと早く増えますよ」と言うのです。

朝、目覚めたカスミさんは、「投資ってなんだろう?」と思い、いろいろ調べた結果、早速、100万円を投資することにしました。

はじめたのは、100万円を利回8%の複利で運用する投資です。

すると、その日の夜、カスミさんはまた夢を見ました。

彼女自身は何もしないのに、投資した100万円が30年後、1000万円になっているのです。

ハッと目が覚めた彼女は、複利計算をしてくれるサイトを利用して、100万円が30年後にいくらになっているかを計算してみました。

すると、彼女の100万円は、確かに、1000万円になっていたのです!いや、正確には、1006万2657円に! 

なんと彼女は、目標年齢の60歳よりも5歳はやく、55歳でその目標金額を達成することになったのです。

◎カスミさんの資産運用

100万円・利回8%・複利運用 x 30年 = 1006万2527円

M:
す、すごい。100万円が、30年という時間を経て1000万円以上になった。

B:
そうだろう。これが、複利のマジックと言われるやつさ。

複利は時間を味方につけることで、グングンと増える性質があるんだ。

ここでの教訓は、「時は金なり」だ。投資にとって、「時間」という概念はとっても大切なものなんだ。

M:
なるほど、「時間」か〜。


例2)
毎年の20万円をコツコツ積立てて
2000万円以上にした
フリーデザイナー、ケントさんの話


あるところに、老後を心配する30歳のフリーデザイナーの男性、ケントさんがいました。

ケント:
「今は売れっ子で、仕事があっていいけれど、先が心配だなぁ」


そう思っていた彼は、ある晩、光の玉の夢を見ました。光の玉は、「毎年、20万円を積立て式の投資に回しなさい」と言います。

翌朝、その光の玉のお告げ通りに、毎年20万円ずつを、銀行に貯金するのではなく、投資に回すことにしました。利回りは8%です。

時は流れて1年後、投資したお金は21万6,000円になっていました。

驚きとうれしさいっぱいのケントさんは、またそこに20万円を追加しました。

すると翌年の2年後には、44万9280円になっています。

そしてその年以来、毎年20万円ずつ積み立てをすることにしたのです。

それから時が流れ、30年が経ちました。

毎年積み立ててきたお金の合計は、なんと2446万9174円になっているのです。

◎ケントさんの資産運用

20万円/毎年積立・利回8%・複利運用  x  1年 = 21万6000円
20万円/毎年積立・利回8%・複利運用  x  2年 = 44万9280円
20万円/毎年積立・利回8%・複利運用  x  30年 = 2446万9174円

もはや彼は白髪の紳士となっていましたが、フリーランスを続けることへの不安はなく、いぶし銀の熟練したデザインを自由に描き続けたのでした。

B:
この彼の例で目立つのは、「毎年の積み立て」ということだ。

M:
エライですよね~。堅実というか、なんというか。

B:
ここで彼がしているのは、単に長期運用をしているということではない。そればかりでなく、時間軸においても分散しながら投資をしているという点も注目ポイントなんだ。

資産運用を「投資」ということで考えてみると、株なり債券なりを「安く買って高く売れば儲かる」という理屈はわかるかな?

M:
はあ、よくはわからないけど、「なんとなく」はわかります。

B:
まあ、今は、「なんとなく」でもいい。投資をはじめると「安く買う」ということがキモになるということがわかってくる。つまり、例えば、これが株式投資の株であるならば…。

◎ ルール:
「安くなったら買う」
 しかし
「高くなったら買わない」

ということになるんだ。

M:
まあ、なんだって、安く買えるのはうれしいことですから、ぜんぜん異論ありません!

B:
そうだろ。しかし、人の心というものはそうはいかない のがクセモノだ。
実は、人は、いつが安い時なのか?タイミングというものがわからない。

人間とは欲張りな生き物なので、「もっと安く!」「もっと高く!」と欲が沸いてきてしまって、判断ができなくなってしまうんだ。

M:
そこにくると、彼、ケントさんは、やっぱりエライです。ブレてませんから。

B:
モネ、お前は珍しく正しいことを言っているな。

彼は、知ってか知らずか、「時間分散」ということをやったんだ。成功のヒミツは、一定のスケジュールで決まった金額を投資しつづけたことにある。

大きな金額を一度にドカーンと投資したのではなくて、投資額を分けてそのタイミングを散らしたんだ。

ここでの教訓は、時間分散をしての複利投資の威力は大きい、ということになる。

M:
へぇ、なんだかわからないけど、わかったような気もします。時間分散ね。

例3)
毎日の300円を
1400万円以上にした
シングルマザー看護師のサトミさんの話


あるところに、33歳のシングルマザーのサトミさんという女性がいました。息子はタロウくんといいました。


彼女は、看護師の仕事をして収入は安定しています。

ですが、離婚をしているので、シングルマザーの彼女は、養育費や教育費が心配です。

そして彼女は、毎日コンビニで買い食いすることがストレス解消法です。

でも、買い食いで毎日のストレスは解消されますが、将来の心配は解消されない日々が続いていました。

そんな彼女はある晩、光の玉の夢を見ました。

光の玉は、「毎日の買い食いをやめなさい。そして、そのお金を投資にまわしなさい」と言うのです。


彼女は、翌朝から、その光の玉の言う通りに、毎日買い食いに使っていた300円を預貯金ではなく投資に回そうと考えました。

300円の1年分は10万9500円。

この金額を毎年積立てる形で、利回り8%で運用しはじめたのです。

もちろんコンビニでの買い食いは、もうおしまい。そしてサトミさんは、ストレス解消法をジョギングに変更したのでした。


そこから時が流れて10年後、サトミさんの息子タロウが高校に入学する頃、そのお金は、171万3181円になっていました。

そこまでで積み立てたお金は、109万5000円です。だから、ただ寝かしていただけのお金が、61万8181円も増えていた計算になります。

タロウ:
「ママ、奨学金がもらえることになったよ。そのお金は使わないでとっておいて」

サトミ:
「あら、そうなの。我が子ながら、かしこい子だわ。このお金、お前のためにとっておくからね」

そこから、また時が流れて、投資をはじめてから15年後、そのお金は、321万1009円にまでなっていました。

積立ててきたお金は164万2,500円なので、引き算をしてみると、156万8,509円が増えたことになります。サトミさんには、倍くらいに増えた印象です。

時がずーっと流れ、投資をはじめてから32年後、サトミさんが看護師を引退する年です。



ふと、「そういえばあのお金!」と計算してみると、運用していたそのお金は、なんと1587万2093円になっていたのです。

積立てたお金は350万4000円です。1236万8093円が増えた計算です。元のお金が4.5倍以上になっていたのです。

◎サトミさんの資産運用

●10年後
10万9500円/
毎年積立・利回8%・複利運用  x  10年 = 171万3181円
●15年後
10万9500円/
毎年積立・利回8%・複利運用  x  15年 = 321万1009円
●30年後
10万9500円/
毎年積立・利回8%・複利運用  x  30年 = 1587万2093円

サトミさんは、この他にも勤めていた病院から退職金をもらったので、もう大喜びなのでした。


B:
この 3つ目のストーリーは、2つ目のストーリーに似ているな。

違いは、日々の細かい無駄遣いを止め、コツコツと投資元金を貯めたことだ。

そしてそのお金を、積立てにまわした結果、時間とともに、まさに雪だるま式にお金が増えていくのがわかっただろう。

教訓は、複利のことを考えると、日々の無駄使いの小銭でも馬鹿にできない、ということだ。

M:
本当にそうですね。時間が経てば経つほど勢いがつくんですね。びっくりしました。

投資とリスク! 損することも当然ある‼

B: 
だが、忘れてはいけないのは、投資にはリスクがある、ということだ。

ここでは混乱しないように、また夢と希望がもてるように「年利8%」という数字を使ったが、この「8%」という数字で運用するということ自体、投資について勉強しない者にとっては、そう簡単なことではない。

M:
やっぱり、そうなんですね。

でも、「やりようによっては!」それも可能って、ことなわけかぁ。だとしたら、それは挑戦する価値がある!

「投資による資産運用」で、お金が増えるストーリーを聞かされたモネは、すっかりその気になり、勉強しようという気持ちを大きく高ぶらせるのであった。

まさしく、「投資への闘志」が、モネの心に燃え上がりはじめていたのだった。

つづく

【 資産運用の図解教室 の 目次 】

第0章 お金を増やす、ということ 。
第1章 「投資」による「資産運用」って、なんだ?
第2章 投資で得られる未来?ー前編
第3章 投資で得られる未来?―後編
第4章 投資をすればお金は増えるの?
第5章 投資って、危険なの!? 〜リスクとリターンのお話
第6章 今の時代を考えると、預金?それとも投資?  
第7章 投資の種類のお話 〜前編〜 投資のいろいろ
第8章 投資の種類のお話 〜後編〜 投資のいろいろ
第9章 投資に使うお金? 余裕資金って、なんだ?
第10章 投資で「人生のお金」を設計する?
第11章ー前編 テーマを見据えて投資をする? テーマ投資・テーマ株に挑むには?
第11章ー後編 テーマを見据えて投資をする? テーマ投資・テーマ株に挑むには?
第12章 ロボットが投資のお手伝いだって?〜ロボアドのお話〜
第13章 株式投資ライフをはじめよう
第14章 株を買う・売るってどうやるのかな?
第15章 株式の銘柄とチャートってなんだろう?
第16章 自分の株式投資のスタイルについて考える
第17章 株価以外の「株の価値」?その良し悪しを見極められる指標って?
第18章 誰かの一言で、株価が動くの?
第19章 株の分散投資って、どういうこと?
第20章 資産運用って、結局のところ、まとめるとなに?

イラストレーション/浜畠かのう

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