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第8章 投資の種類のお話 〜後編〜 投資のいろいろ|資産運用の図解教室

投資の種類のはじめの一歩、それも王道の株式投資を学んだモネ。

しかし、やっぱり知りたいのは、投資というものの全体像であった。

「いろんな種類があるなら、できるだけ全ての投資について知っておきたい」

そう願うモネは翌朝早起きをして、さっそくブルベア先生を訪ねたのだった。

B:
今日はさっそく、昨日の続きをやるぞ。もう先生は、朝から全開だからな。しっかりついてくるように。まずはこれだ。


債券って、どんなもの?

(難しさ)★☆☆☆☆
(リスク度)★★☆☆☆
(リターン度)★★☆☆☆

M:
先生〜、そもそもこれはなんて読むんですか?漢字は苦手です〜。

B:
債券(さいけん)と読むんだね。「債」っていう漢字は「借金」みたいな意味があるんだよ。

つまり債券ってのは「借金の覚え書き」みたいなものだな。

M:
え!?借金と投資は、どういう関係があるんですか〜?

B:
この債券は2つに分けて説明してあげよう。

実は大きく分けて、債券には2種類あるんだ。それが「国債(こくさい)」と「社債(しゃさい)」と呼ばれるものだ。


まず「国債」っていうのは「国が発行する、借金の借用証書」って考えて欲しい。ある国が、

「みなさーん!ウチの国お金ないっす!お金貨してください〜。借りる代わりに、借りた証明書を渡します」

と発行するのが「国債」だ。

M:
へぇ~、国も借金ってするんですね〜。その証明書には何が書かれてあるんですか?

「いつまでに耳を揃えて返します!すいませ〜ん!」

みたいなこと?

B:
「返す約束の日にちは○年○月○日です」という満期と、「いくら借りました」という金額(額面という)、「利子はいくらです」ってことが書いてあるんだよ。

そしてその額面に応じて、利子がつくんだ。

たとえば「額面は200万円、利子は1年で1万円」って書いてあったら、1万円÷200万円=0.5%の利率ってことだよ。

M:
なるほど〜国にお金を貸すって感覚、なんか不思議だなぁ。

まあ友達に貸すよりも、国はなくなったりしないから安心かも〜。

あ、でもなくならないっていう保証もないか〜。だけど発展している国なら、国がなくなるって可能性は低そうだな〜。

B:
もう1つの債券が「社債」だよ。

社債というのは、簡単にいうと、「会社が発行する借金の借用証書」みたいなものかな。

会社でお金が少なくなると「みなさ〜ん!社債を発行するので、お金貨してちょーだい」と募るんだ。

M:
でもさ、確か会社は「株式」を売ってお金を集めるんじゃなかったっけ?

あと、会社はそんな券を発行しないで、銀行からお金を借りればいいじゃないの。

B:
これまた鋭い質問だ。会社が株式を発行するというのは、

「わが社にはお金が必要だから、投資家のみなさん株を買ってね。そうすれば、そのお金でビジネスをして株券の価値を上げますから!」

ということだ。株式は企業が出資してもらうためのものなんだ。

一方、社債も、会社がお金を集めたい時に発行するのは一緒だ。

ただ違うのは、債券投資の場合、

「お金を貸してください!借用書出しますし、利子も払いますし、期限には元本を返しますから」

ということだ。

債券は、「貸したお金に対しての借用証書」と覚えておくといい。

会社が銀行からお金を借りようとすると、どうしても金利が高かったりするんだよね。

M:
それでみんなから「お金貨して〜」って社債を発行するのね〜。

B:
しかも投資する側も、安定した会社だったら、

「他の投資に比べると、社債は決して金利が高くないけど、銀行の普通預金に預けるよりは金利いいしね。この会社だったら潰れる心配もあんまりないし」

って思うだろ?

M:
でも、投資の基本「リスクのない投資はない」だったじゃない?

どんな安定した会社でも、潰れないって保証はないですよね?そのあたりはどうなのかな?

B:
これも国債と同じで、安定している会社の社債は金利が低くて、不安定な会社の社債は金利が高い。

その会社がどのぐらいのクラスなのかは、格付け会社の格付けなんかを参考にできる。

■ 債券のメリット
・満期まで投資すれば、約束した利息が得られる。
・投資であるのでリスクはもちろんあるが、預金に近い感覚で投資できる。
■ 債券のデメリット
・金利が決して高いわけではないので、大きな利益を得られない。


不動産投資って、どんなもの?

(難しさ)★★★★★
(リスク度)★★★★☆
(リターン度)★★★★☆

M:
これはジブンわかります!「土地転がし」みたいなやつですよね! 

B:
そうゲスな言い方をするんじゃない。まあ、イメージがあんまりよろしくないからね 。

不動産投資っていうのは、マンションやアパートや一軒家などの「不動産」を手に入れて人に貸し、家賃収入を得たり、土地を安く買って地価が上がったところで売り、差額で利益を出す方法のことだ。

M:
株とかと違って数万円でマンションや家は買えないから、ちょっとジブンには敷居が高いかなぁ。

でも、これから日本は人口が減るって言われているから、借り手がいなくて空室や空き家も増えるんじゃないんですか?そうすると、不動産投資ってどうなんですかね?

B:
確かにな、これからの日本は超高齢化で、空き家問題などがもっと表面化してくるだろう。

でも都心など、人口減の影響を受けにくい場所の不動産もあるだろうから、物件によっては利益を出せるかもしれないね。

決して手軽に手を出せる投資ではないけれど、上手に運用すれば長期間にわたり安定した収入を得ることができる可能性もあるのが、この不動産投資だ。

■ 不動産投資のメリット
・株式に比べて、短期間で急激に値段が下がることがない。
・安定した収入が期待できる。
■ 不動産投資のデメリット
・まとまったお金が必要
・空室リスクが伴う
・管理が手間


投資信託って、どんなもの?

(難しさ)★★☆☆☆
(リスク度)★★★☆☆
(リターン度)★★★☆☆

M:
投資と信託?これ、なんかよく聞く気もするけど、なんでしょう?

B:
すごく簡単にいうと、
「モネに代わって、投資のプロが資産を運用してくれる」
のが投資信託というものだ。

たとえば、「投資信託やりたいー!」っていう人(投資家)がいたとする。

その人たちは、投資信託を売っている会社(証券会社とか銀行)から投資信託を買う。

すると、投資信託を扱う会社にいる「ファンドマネジャー」と呼ばれる投資の専門家は、みんなから集めたお金を、いろいろな銘柄の株や債券などに投資・運用するカラクリなんだ。

M:
なるほど!

ジブン一人だと出せるお金は少ないけど、「投資をしたい」っていうたくさんの人から資金を集めれば、まとまったお金になるものね。

考えた人は頭がいいなぁー。

B:
プロが投資するといっても、投資であることは変わらないから、投資したお金が必ず全額戻ってくるとは限らない、ってことを忘れないことだね。加えて運用費用も多くかかるよ。

■ 投資信託のメリット
・投資のプロに任せられる
・いろいろな銘柄に投資してリスクを分散してくれる。
・少額から投資ができる。
■ 投資信託のデメリット
・手数料や運用費がかかる。


ETF(上場投資信託)って、どんなもの?

(難しさ)
★☆☆☆☆
(リスク度)
★★☆☆☆
(リターン度)
★★☆☆☆

B:
ETF(Exchange Trade Fund)は日本語だと「上場投資信託」のこと。

前に投資信託の説明をしたけれど、その投資信託が上場しているものがETFと呼ばれるものだ。

M:
せ、先生…さっぱり何を言っているかわかりません!

ジョージョーってなんですか?どこかの外国人の名前みたいだけど…。

B:
うむ、説明してあげよう。会社が株などを誰でも自由に売買してもらえるようになるには、株式市場という場所に参加できる権利がないとだめなんだ。

会社が、自分たちの株を誰でも自由に売ったり買ったりできる市場に参加できるようになることを「上場」っていうんだよ。

でも、「上場」するには、とても大変な審査が必要なんだ。

どんな会社でも上場できるってわけじゃないからね。

M:
なるほど!

それでその上場とETFはどういう関係なんですか?

B:
このETFっていうのは、上場した投資信託ということなんだ。

「投資信託」とは、複数の銘柄を組み合わせて構成される金融商品だった ね。

だから、 上場した投資信託であるETFは、証券取引所が開いている時間なら、いつでもリアルタイムで、株の値段を見ながら売り買いできる。

まるで株式投資のようにね。

つまり、株と同じような取引きができるというわけだ。

M:
う〜ん、難しい!けど、なんとなくわかったような気もする!

B:
まあ、一気に覚えることはない。ひとまず、

「ETFは、株式投資と投資信託のおいしいとこどりで掛け合わされた、上場している投資信託」

くらいに覚えておいておけばいい。

M:
う〜ん、「おいしいとこどり」っていう響きは嫌いじゃないです〜。

■ETFのメリット
・信託報酬が安い。
・株と同じように取引ができる。
・リアルタイムでいつでも売買できる。
■ETFのデメリット
・購入手数料がかかる。
・積立てがしにくい。
・少額投資がしにくい。


その他にもまだまだある投資の種類?

M:
先生〜、そろそろ脳ミソがショートしはじめています。

B:
まあ、そりゃあ、そうだろうな。ちょっと、これ以上は頭に入らんだろ。

まあ、ここからは、こんなものもあるという、名前だけあげるから聞き流してみてくれ。

「FX」
外国為替保証金取引のことで、外貨投資のひとつである。

「先物取引」
未来の売買に対して、現時点で約束をしたものを取引する。

「個人型確定拠出年金(iDeCo【イデコと読む】)」
掛金を自分で運用して積み立てていき、原則60歳以降に受け取れる。



「不動産投資信託(REIT【リートと読む】)」
 投資信託の一種で、複数の投資家から集めた資金で、複数の土地・建物などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する。


「金投資」
古くから代替通貨の役割を備え、貴金属の中で最も普及した「金」に資金を投資する。

「仮想通貨」
ビットコインに代表されるような、ネット上で取引されるデジタル通貨。

クラクラした頭を抱えて空を見上げると、太陽はすっかり正午のころをすぎ、モネの腹の虫はグググゥッと辺り一面に鳴り響くのだった。

頭を使ったら、すっかりお腹すいちゃったよ」

そう言い残すと、モネはブルベア先生にお礼を言い、その場を急ぎ足で立ち去ったのだった。

もちろん、空腹とは裏腹に、モネは、投資の種類がバッチリ頭に入ったことが、満足で仕方なかったのであった。

つづく

【 資産運用の図解教室 の 目次 】

第0章 お金を増やす、ということ 。
第1章 「投資」による「資産運用」って、なんだ?
第2章 投資で得られる未来?ー前編
第3章 投資で得られる未来?―後編
第4章 投資をすればお金は増えるの?
第5章 投資って、危険なの!? 〜リスクとリターンのお話
第6章 今の時代を考えると、預金?それとも投資?  
第7章 投資の種類のお話 〜前編〜 投資のいろいろ
第8章 投資の種類のお話 〜後編〜 投資のいろいろ
第9章 投資に使うお金? 余裕資金って、なんだ?
第10章 投資で「人生のお金」を設計する?
第11章ー前編 テーマを見据えて投資をする? テーマ投資・テーマ株に挑むには?
第11章ー後編 テーマを見据えて投資をする? テーマ投資・テーマ株に挑むには?
第12章 ロボットが投資のお手伝いだって?〜ロボアドのお話〜
第13章 株式投資ライフをはじめよう
第14章 株を買う・売るってどうやるのかな?
第15章 株式の銘柄とチャートってなんだろう?
第16章 自分の株式投資のスタイルについて考える
第17章 株価以外の「株の価値」?その良し悪しを見極められる指標って?
第18章 誰かの一言で、株価が動くの?
第19章 株の分散投資って、どういうこと?
第20章 資産運用って、結局のところ、まとめるとなに?

イラストレーション/浜畠かのう

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