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【連載】FRBが10年半ぶりに利下げを実施!いまさら聞けない「利下げ」の基礎知識

FOLIOのテーマ投資では「アニメブーム(セレクト)」「テーマパーク」「京都」をはじめとした全90以上のラインナップを扱っており、今回は「米国利下げ戦略」の投資テーマに関連する投資用語「利下げ」について解説していきます。

「利下げ」がキーワード

8月1日未明(日本時間)、米連邦準備理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)において、政策金利を0.25%引き下げ、約10年半振りの利下げに踏み切りました。

中央銀行の政策金利は、各国の様々な金利のモノサシとなるものですから、その動向は世界中の市場関係者が注目しています。世界最大の経済大国である米国の政策金利となれば、なおさら注目度は高いというわけです。

利下げの目的

では、そもそも「利下げ」とは何なのでしょうか。

利下げとは、中央銀行が行う金融政策の一環で、政策金利を引き下げることです。一般的に政策金利が下がることで、金融機関は今までよりも低い金利で資金を調達できるので、企業や個人への貸出も低い金利で行うことができるようになります。すると企業にとっては、工場や店舗の建設、仕入れ、従業員の給料など必要なお金を低い金利で調達しやすくなり、個人にとっても、住宅購入などのための資金を低い金利で借りやすくなります。

このように、世の中のお金の循環を良くすることで、経済活動が活発になり、結果的に景気を上向かせる方向に作用することが期待されます。景気を上向かせるために行われる金融政策は、「金融緩和政策」と呼ばれます。つまり、利下げ(=金融緩和政策)は、一般的には景気を良くしようとするために行われる政策なのです。

FRBとFOMCの違い

米国の金融政策を司るのがFRB(米連邦準備理事会)と呼ばれる組織です。そして、そのFRBが定期的に開催する会合がFOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRBの理事7人と連邦準備銀行の総裁5人の合計12人が投票権を持っています。FOMCは年8回開かれ、政策金利をどうするかなどの金融政策について話し合われます。

実は、米国には12の連邦準備銀行が存在しています。それぞれの州が非常に強い独自性を持っており、単一州に中央銀行を置いてしまうとその州の力が強大になってしまう恐れがあるため分散された仕組みとなっているのです。日本では日本銀行(日銀)、英国はイングランド銀行(BOE)、欧州連合諸国では欧州中央銀行(ECB)と単一組織なので、米国がいかにユニークな仕組みであるかが分かります。

中央銀行と物価の関係性

中央銀行は国家や一定の地域の金融システムを担う中核的存在となる機関です。その国や地域で「通貨」として利用される銀行券を発行する「発券銀行」であり、通貨価値の安定化を図る金融政策を司るため、「通貨の番人」と呼ばれることもあります。日本の1万円札などの紙幣の正式名称は日本銀行が発行するため「日本銀行券」です。

通貨価値の安定化は、「物価」の安定化と言い換えることもできます。例えば、今日リンゴ1個が100円で買えたとして、翌日には200円に値上がりするとします。同じリンゴ1個を買うために2倍のお金が必要になるということは、円(通貨)の価値が半分になってしまっているということです。物価が上昇することを「インフレ」と呼びますが、インフレが進行するとその分通貨価値が棄損してしまうのです。(反対に、物価が下落するのは「デフレ」です。)

一般的に、景気拡大を伴う場合、緩やかなインフレになります。少しずつ商品やサービスの価格が上昇していくことで、それを提供する企業の売上が増え、結果的に賃金上昇につながることで、経済活動が活性化していく様子がイメージできるでしょう。反対にデフレでは、値下げ競争により企業の売上はどんどん下がっていき、賃金は増えず、消費者の財布の紐が引き締まることでさらに経済が停滞していく悪循環の様子がイメージできるでしょう。

中央銀行は、デフレに陥らず、一方でインフレが行き過ぎないように、金融政策(利上げや利下げなど)を通じて、持続的な経済成長を目指す難しい舵取りを行っていく責任を負っているのです。デフレになりそうであれば「利下げ(金融緩和政策)」を行い、インフレが行き過ぎる気配があれば「利上げ(金融引締め政策)」を行うわけです。なお、金融緩和を志向する政策を「ハト派」政策、金融引締めを志向する政策を「タカ派」政策と呼ぶこともあります。

金利と株式、債券、為替の関係性

一概には言えませんが、一般論として、利下げ(金融緩和政策)が実施されると以下が言えます。
・金利の低下による経済活動の拡大を期待し、株価は上昇する傾向にあります
・世の中の金利水準に低下圧力がかかるので、債券価格は上昇する傾向にあります(金利と債券価格は逆方向に動く)
・金利が低下した通貨は安くなる傾向にあります(FRBが利下げするとドル安/円高になる傾向にあります)

今回はFOLIOのテーマ投資で扱っている全90以上のラインナップの中から「米国利下げ戦略」に関連した投資用語「利下げ」についてお届けしました。
他にも、FOLIOのテーマ投資では、「隠れ高収益企業」「もしバフェットが日本株を買ったら」「キャッシュリッチ企業」など、様々なタイプのテーマを取り扱っております。

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※本連載では、時流に合わせて、様々なトピックスを取り扱っていきます。次回エントリーにもご期待ください。

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