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第14章 株を買う・売るってどうやるのかな?

ついに証券会社に口座も開き、自分の口座にお金も入れて、いよいよ株の売買にチャレンジ!となったモネ。

しかし、次の瞬間、モネの頭に浮かんだのは、
「あれ、でも、まず何をしたらいいんだったっけ ?」
ということであった。

「株ってどうやって買ったらいいの?それに、どうやって売ればいいの?」口座開設してはじめの1歩、すでに困ってしまったモネは、ブルベア先生に泣きつくのであった。

株を買うときの基本 その1~何株から買えるの?

M:
口座開設が無事に終わって、株式投資の準備は万端に整ったんですけど、これから先のイメージができません。

株をどうのように買ったり売ったりすればいいのか、教えて欲しいんです。

B:
よし、では基本から教えることにしよう。

だがその前に、株は何株から買えるかわかるかな?

M:
え!? 当然、1株から買えるはずですよ。違いますか? 

B:
それがだな、株は取引できる最低の株数が100株と決まっているんだ。

たとえばA社を買っても、B社を買っても、C社を買っても、100株からしか買えない。 これを「1単元」と呼んでいる。

つまりA社の1単元は100株、5単元だったら500株 っていうことだ。(※ 2018年10月1日、内国株式の売買単位が100株に統一されています)

M:
「1単元」…なんだか重要そうな言葉だなあ。これは覚えておこうかな。

B:
通常「株価」というのは、1株あたりの値段を表している。

ではここで質問だ。A社の株価が、1株10,000円だったとしようか。A社の株は最低いくら払えば買えるでしょうか?


M:
エ〜ッと。


1単元は100株だから、最低100株からしか取引できないってことは、
1万円×1単元(100株)=100万円ってことですかね?

B:
はいその通り!単元株のことがわかったら、次は株の買い方の話をしようかね。


株を買うときの基本その2  買い方の2つの方法

B:
いざ株を購入!でもひと口に株を買うといっても、2つの注文方法があるんだ 。

それが「指値(さしね)買い注文」「成行(なりゆき)買い注文」だ。

「指値買い注文」とは、買いたい株数と希望価格を指定して注文する方法。「成行買い注文」とは、買いたい株数だけを指定して、その時点の価格で購入する方法。

M:
へぇ〜!

でも先生、この2つはどうやって使い分ければいいんですか?

B:
それぞれのメリットとデメリットがあるんだ。

「指値買い注文」の場合、自分で買値を決められる。だから成行注文よりも安く買える場合もあるけど、自分が想定した買いたい値段にならないと、いつまでたっても買えないということにもなりかねない。

「成行買い注文」は、買いの注文を出せばほぼ間違いなく買えるので、機会を逃さないけど、自分が想定していた以上の値段で取引が成立してしまうリスクがある。


M:
なるほど、ちなみに「テーマ投資」とか「投資信託」というのも確か株式を扱う投資でしたよね? 

あの場合の買い方も株式投資と同じで、「指値」とか「成行」で買うんですか?


B:
モネの成長っぷりは、なかなかのものだな 。

まずは「テーマ投資」からいこうか。

一般的に「テーマ投資」とは、電気自動車やAI(人工知能)、バイオ テクノロジーなど、特定の社会現象、新技術、サービス、プロダクトに焦点を合わせて、そのテーマに関連する企業(銘柄)に投資することを言う。

しかし最近では、テーマ投資を専門にしたサービスも登場している。

例えば、とあるサービスでは、多種多様なテーマが用意されていて、各テーマは関連のある10銘柄で構成されている。

ユーザーはそれら複数のテーマから、自分の好みでテーマを選べば良い。

しかし銘柄で買う投資の仕組ではないので、指値や成行での売買はできないんだ。

M:
なるほど!

テーマ投資は、大きなテーマを見つけて、そのテーマごとに銘柄を買っていく、というイメージなんですね。

「テーマ」があると、投資もグッとやりやすくなるな。 

株式投資をはじめるなら、テーマ投資はわかりやすそうでいいかもなぁ。投資信託はどうなのかな?

B:
そして次、投資信託も基本的には、「指値」で注文することができないんだ。

なぜかというと、投資信託は通常、1日に1回、公表される「基準価額」での売買が決められているからなんだ。

でも、前にすこし話したETFは別だ。それらは上場された商品だから、値段を見ながら指値注文ができるんだ。


株を買うときの基本 その3   「板情報」を見て株を買おう


M:
買いたい株の価格は、どうやってわかるんですか?スーパーの商品みたいに、値札がついていたりするの?

B:
株価を知るのにとても役立つものがある。それが「板情報(いたじょうほう)」と呼ばれるものだ。

これは、それぞれの株が、どの価格でどの位の注文が入っているかがすぐにわかるスグレモノなのだ。

百聞は一見に如かずだ。実際の板情報を見てもらおう。

真ん中の「気配値」は、買いたい人、売りたい人が「この値段だったら売り買いしてもいいよ」という額だ。

「売り数」というのは、売りの注文が入っている数を表していて、「買い数」は買いの注文が入っている数を表している。


例えばこの図の黒枠の箇所は、「2000円で売りたい注文が20株ある」っていう意味だ。そして赤枠の箇所は、「1990円で買いたい注文が15株ある」っていう意味だね。

M:
へぇー、便利な表なんですね。

B:
では次に、モネがこの株を1990円で買いたいと思い、1株の買い注文をしたとしよう(金額が決まっているので指値買い注文だね)。そうすると、赤枠の箇所はどうなったかな?

M:
あ!

1株増えてます。これはジブンが買い注文を出したからですよね。なるほどー。じゃあこれで買ったことになるんですかね?

B:
しかし!

これではまだ「約定(やくじょう、売買が成立するという意味)」になっていないんだな 。

というのも、モネより先に、1990円で出された注文が15株分あるじゃないか? 

株は同じ値段ならば早い者勝ちなんだ。その15株分の取引が成立するか、取り消された後に、モネの順番が回ってきて注文が決まる、という仕組みだ。


株を売るときの基本 その4 株の売り方

M:
先生、買った株を売る場合は、どうしたらいいんでしょうか?

B:
基本的なことは、株を買う時と同じやり方だ。「成行売り注文」なら売りたい株の数を指定して売り注文をすればいいし、「指値売り注文」ならば売りたい株の数とその価格を指定すればいい。

「指値売り注文」で売る場合は、自分が売りたい値段を指定することができるので、成行売り注文よりも高く売れる場合があるが、売れずに機会を逃してしまう可能性もある。

「成行売り注文」で売る場合は、取引の価格を見ながら、売ってもいいと思ったタイミングで注文を出せばいい。


M:
先生、買った値段より高く売れればハッピーじゃないですか? 

でも、そう上手くはいかないこともありますよね?

逆に買った値段より安くなった場合は、どう動くべきなのでしょうか?


B:
まさに、そこだ。

株式投資にはリスクがつきものだからな。株式投資をしていると、持っている株が下落してしまい、買値よりも安く売らなければならない場面も出てくる。

そんなとき、一定の損失が出た時点で、それ以上損失が拡大しないように決済をして、損失を確定することを「ロスカット」と呼ぶ。 

投資している人が「この先、さらに損失が大きくなってしまう情勢だ!」と判断した場合にロスカットされることがある。

買った株がすべて値上がりするわけではないから、ロスカットの決断はとても大切だということは、頭に入れておきたいところだ。


M:
う〜ん…。

あんまり嬉しくない状況だけど、時にはロスカットも必要なんですね。

B:
そしてもう一つ、ロスする額を抑える方法として、「逆指値(ぎゃくさしね)」というものがある。

これは、「注文する銘柄の株価が、あらかじめ考えていた指定価格以上、またはあらかじめ考えていた指定価格以下になった場合に、あらかじめ指定した注文を発注する」注文の方法のことだ。

通常の指値注文とは違う。ので、わかりやすく、以下に比較してみようか。

指値
・指定の価格より株価が安ければ買う。
・指定の価格よりも株価が高くなれば売る。
逆指値
・指定の価格より株価が高くなれば買う。
・指定の価格よりも株価が低くなれば売る。

たとえば、1000円である株を買ったとしようか。

その際に「この株が900円まで下がったら成行で売る」と注文しておけば、比較的ロス(損失)の拡大を抑えられるんだ。

M:
へぇ~。それは活用したい仕組みですね。株の買い方もなんとなくわかったし、次はどこの会社の株を買うか、だよなぁ。

でも待てよ、世の中にはいっぱい会社があって、いろいろな会社の株を買えるんだったよなぁ。いったい、どこの会社の株を買えばいいんだろう?


ついに、モネは証券会社に口座を開き、株の買い方・売り方を学んだ。株の値段が下がった時の対応方法もブルベア先生に教えてもらったようだ。

しかし立ちはだかるのは次のハードル。「どこの会社の株を買うか?」「どうやって買うべき株を見分けるか?」と、また新たな疑問がモネの頭に渦巻きはじめる。

それでも、コンビニエンスストアに行ったり、ファストファッションのお店に行ったりする度に「このお店は好きだから、この会社の株は買えるのかなぁ」などと、独り言が増え始めたモネなのであった。

つづく

【 資産運用の図解教室 の 目次 】

第0章 お金を増やす、ということ 。
第1章 「投資」による「資産運用」って、なんだ?
第2章 投資で得られる未来?ー前編
第3章 投資で得られる未来?―後編
第4章 投資をすればお金は増えるの?
第5章 投資って、危険なの!? 〜リスクとリターンのお話
第6章 今の時代を考えると、預金?それとも投資?  
第7章 投資の種類のお話 〜前編〜 投資のいろいろ
第8章 投資の種類のお話 〜後編〜 投資のいろいろ
第9章 投資に使うお金? 余裕資金って、なんだ?
第10章 投資で「人生のお金」を設計する?
第11章ー前編 テーマを見据えて投資をする? テーマ投資・テーマ株に挑むには?
第11章ー後編 テーマを見据えて投資をする? テーマ投資・テーマ株に挑むには?
第12章 ロボットが投資のお手伝いだって?〜ロボアドのお話〜
第13章 株式投資ライフをはじめよう
第14章 株を買う・売るってどうやるのかな?
第15章 株式の銘柄とチャートってなんだろう?
第16章 自分の株式投資のスタイルについて考える
第17章 株価以外の「株の価値」?その良し悪しを見極められる指標って?
第18章 誰かの一言で、株価が動くの?
第19章 株の分散投資って、どういうこと?
第20章 資産運用って、結局のところ、まとめるとなに?

イラストレーション/浜畠かのう

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